水石展報告・・・・・B
◆景水会水石展 ○2004年6月18日(金)〜6月20日(日) ○甲府市総合市民会館 2階 展示室 今回は、景水会主催の水石展の様子をアップします 今回の展示会は、本会だけでなく、市内にある他の水石会にもご協力を得て、『涼を呼ぶ水石展』と題して、初夏らしく滝石を中心とした水石展を行ないました。正直言いまして、もう少しレベルの高い石が集まるのかなと思っていたのですが、想像以上にたいしたものが集まらず、石の質はそれほど高くありませんでしたが、まあ、こんなものかなという感じです 予想よりもたいしたものが集まらなかったのですが、とりあえず、レポートをしてみます |
まずは、会場をご案内いたします 最初は、会場入り口と滝石です |
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これは、会場入り口の飾りです |
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主役はイグサの根洗で、添えは苫船です ちょっとした川辺や沼縁の風景で、初夏にふさわしく涼を呼ぶ飾りになっています。特にイグサの根洗については、その繊細な細さとも相まって、涼しげで良いですね |
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この石は、釜無川の滝石で、川擦れ・石形のバランス・滝ともそこそこ良く、四方から眺められる石なので志茄埜庵の丸水盤に据えられています。丸水盤に据えられるような石はなかなか珍しく、ちょっと変わった飾りで目を引きました |
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この石は釜無川の滝石です。石全体のバランスは、さほど悪いものではなく、岩型としても眺められそうなのですが、『滝』があまり良くないので、石の大きさの割りには、それほど迫力を感じる事ができませんでした 上記の石のように谷部分が欲しい石です |
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この石は釜無川の滝石です。谷もあり滝も綺麗なのですが、右側中部から下部にかけての出っ張り部分が、ちょっと邪魔であり、写真で見てもこの部分が石全体のバランスを崩しているように感じます |
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この石は釜無川の滝石です。滝の石灰部分は色も良く石との映りは良いのですが、滝の位置が良くないですね。主峰の左に副峰がありますので、やはり、この間から滝が落ちるようでないと、実景とはかけ離れすぎますので、全体のバランスを損ねてしまいます |
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これは釜無川の滝石です。石全体の姿は、まあまあ良く、川擦れは少なくとも全体のバランスからすると調和しているように見えます 滝の位置も良く、写真ではわかりにくいのですが、隠れ滝となっていて、なかなか風情を感じさせる石です 惜しむらくは、赤っぽい色の花台を使っているところでしょうか、この花台では、どんな石を乗せても石が引き立つとは思えないのが、ちょっともったいなかったです。花台のサイズもちょっとバランスを崩しています |
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これは釜無川の滝石です。ちょっと風変わりな形の滝石で、川擦れ・滝の位置等も良く、石形のバランスもキリリとして面白そうな石です 上記の石と同じように、花台が大きすぎるのと、水石に似合いそうでないのが残念です |
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これは釜無川の滝石です。石全体のバランスもまあまあ良く、写真ではわかりにくいのですが、深く穿たれた谷の中を滝が流れ落ち、ちょっと重厚感のある滝石で、見所も多く、今回展示された石の中では一番良かった石です ちょっと深めの水盤・卓ともマッチしていて、重厚感がありながらもバランスもとれ、気品をも感じさせそうな飾りです |
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これは釜無川の滝石です。スラーっとした細身の滝石で、滝自身は落ち口・滝壺も備え、なおかつ、写真ではわかりにくいのですが隠れ滝にもなっています 滝が良いからと言っても、他に特筆するような見所は少なく、トータルとしての評価はそれほど高い石ではないのですが、私好みの石です |
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これは釜無川の滝石です。石全体の形はちょっと横長過ぎにも見えますが、石全体のバランス・滝の位置・滝の内容(谷の有無・落ち口・滝壺等)については、まあまあ、まとまった石です |
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これは釜無川の滝石です。川擦れも良く深い谷の奥に流れ落ちる滝が見え、石全体のバランスはまあまあ良いと思いました 石云々よりも、このような丈の長い立ち石を平卓に飾るセンスが素晴らしいですね(滝石は普通は中卓に飾るものです)。このような立ち石に限って、平卓で飾ると石・水盤・卓と3者の形のバランスが最高に引き立ちますね |
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これは安部川の滝石です。谷は裏面に抜けるほど深くて良い谷なのですが、肝心の滝がそれほど良くなく、石にもまろやかさが欲しいところです 石に対して卓が少しゴツく感じてしまいますので、無飾りの中卓の方がこの石に合うと思いました |
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ここから普通石の部です |
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ここから下が普通石の部です この石は、三陸の山型石です。擦れも良くまろやかな単峰形で、山頂部も決まっている玄人受けをする石ですね。薄い水盤(銅盤)と平卓を使って、石の高さを強調するとともに全体のバランスがとってあり、飾りの腕は一級品ですね |
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これは神居古潭石です。神居古潭らしい硬度の高そうな石で、見付の線の変化もまあまあ良く、溜まりの位置も良いです 薄い石ですが、薄目の水盤(銅盤)と竹の地板と良くマッチしていて、凛とした気高さを感じさせる飾りです |
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これは佐治川石です。小品ながらも広々とした破面と小さな山塊を持つ事により雄大さを感じさせる石で、正面見付け線の出っ張り部分が、ちょっと惜しいですが、まあまあの良石だと思います 広々とした景色の石ですから、広々と飾っても十分石の力が働くのですが、地板が少し窮屈に感じます(とは言っても許容範囲です) |
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ここから、床の間飾りの部です |
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最初は、会場正面の仮床の右側になります 佐治川の島型石で、軸は海の軸になっています |
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これは石のアップ写真です。石がけっこうボリュームがあるので、この水盤ではちょっと小さすぎるかもしれません。水盤がもう少し深ければ許容できる範囲になると思うのですが、それほど深くないので、やはり石に負けているように感じてしまいます 左右がもう少しあれば良いのですが、狭さと厚さの両方とも詰まってしまう感じがして、そこがちょっと惜しいですね 石については、全体のバランス・見付け線・石肌・石芸とも良く、なかなかの良石です |
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こちらは、会場正面左側の仮床の飾りです 釜無川の滝石で、軸は跳ね鮎の図です |
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これは石のアップ写真です。ほぼ長方体に近い形に深く谷が穿たれ、その奥に勢い良く滝が流れ落ちています。何の変哲もない形のように見えますが、滝石の場合、このような長方体でも、滝そのものを良く鑑賞することができ、このような形でもOKなのです。石の形といい、谷・滝といいなかなか良い石だと思います 上記の写真とこの写真を比べると、中卓が地板に変わっているのがわかると思います。これは、上の写真を見るとわかりますが、少し長めの軸を使っていますので、中卓に飾ると軸とのバランスが良くないと言う事で、途中から地板に変えたそうです。短い軸や、列席飾りなら中卓の方が良いのですが、このような席の場合には、卓使いにこだわることなく、全体のバランスをとる事に重点をおき、飾る事が必要ですね。たぶん、こちらの方が全体のバランスが良さそうで |
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次は和室の床の間飾りです 主役はヤマモミジで、軸はホタル、添えは石付きのスナゴケです |
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こちらが主飾り部分です。ヤマモミジのみの写真を取り忘れたので、この部分だけの写真になってしまいました 主役と軸、違い棚部分には添えのスナゴケとの3点飾りになっていて、ホタルで季節感を表す飾りになっています。取り立てて可もなく不可もなくという飾りなのですが、主役と軸が縦物なのに対して、添えがスナゴケの平石付きを用いる事により、全体のバランスを調和させているところは、特筆ものだと思います。違い棚の使い方にしても、いろいろと置く事もなく、スナゴケだけというのもスッキリとして良いかなと思いました 主役であるモミジの頭の部分がまとまっていないのが、ちょっと残念ですね |
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こちらが和室の琵琶床飾りです こちらも写真を取り忘れてしまい、このような人が写っている写真になってしまいました 主役は梓川の溜まり石で、軸は燕、添えにはシダです |
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これは主石のアップ写真です。この石は溜まりの位置・大きさ・落ち口とも良く、砂との見付け線にもなかなか良い芸があり、かなりの良石です この溜まり石を丸善の楕円水盤に据え、足廻花台と取り合わせていますが、ギリギリ許容範囲内に近い大きさであるとともに、足が廻してあること、角の面取りが少なくまろやかさに欠ける平卓なので、どうしても卓が勝っているように見えてしまうのが、ちょっと惜しいですね |
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最後に添えに使われた草でも・・・ |
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今回の展示会で使われた添え草の一部をピックアップしてみました これらの草物は、コーナー飾りに使われた物や、床の間の飾りの添え草として使われた物、列席の添え草として使われた物です。紹介するものは、夏飾りらしく、細身の物や水辺に関係するような涼しげな草が多いのですが、実際には、このような細身の物ばかりではなく、いろいろなバリエーションの草が使われています |
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