2006年7月編

今月の飾り
 2005年10月の研修会より、勉強方法を少し変えてみました。それは、飾りの中で 『一番良い点』 と 『一番悪い点』 を見つけるという方法です。従来の良い点だけを見つけるという方法も、いわゆる「あら探し」になることなく、飾りの良い点が理解できる方法としては適切なのですが、飾りの悪い点を把握していく事も、ミスの少ない飾りを行う上では勉強になるだろうということで、この方法に変えました
 また、その発表方法についても、今までは、各人が順番に良い点を発言していくという方法でしたが、この方法ですと、最後の方に発言する人は、先に発言する人達の意見を耳にしてしまうので、いろいろと迷ってしまう場合もあります。そのため、今回からは、各人がそれぞれに渡された紙に、『一番良い点』と『一番悪い点』を書いて講師に渡し、最後に講師がそれを発表し、勉強をしていくという方法です
姫竹瓦付け
掛け軸は、燕の図
2点飾り
  今回の研究会は、用事があり参加するのが遅くなってしまい、席主の説明や会員相互の勉強会には参加することができませんでした。そのため、今回は、飾られた席についての感想を書くようにします

 今回の飾りは、古瓦に付けられた姫竹で、軸は燕の図の2点飾りです。今の時期の飾りについては本格的な夏飾りになり、席主は姫竹を主役にし、燕の軸を添えシンプルながらも、趣きのある飾りを目指したようです。竹類には珍しく棟先瓦に植えつけられ、いわゆる短冊形をしています。そのため、この種の寄せ植えには珍しく、奥行きがほとんど無い寄せ植えになっていて、奥行きが感じられない寄せ植えなどは、普通であれば、あまり良い物には思えないのですが、この姫竹の場合、本数を調整することにより、短冊形でありながらも、違和感を感じる事のない寄せ植えに仕上がっていて、センスの良さを感じさせるものです
 特に、竹の手入れも行き届いていて、一本一本も適度に良いですし、全体としても、バランス良く纏まっていて、夏飾りにふさわしい涼感を感じるものです

 当初は、この寄せ植えは、地板の上に乗せられていたようですが、この場合、地板が無い方が良いということになり、地板がはずされたようです。また、添え草も置かれていたようですが、やはりはずされ、最終形がこの写真になったものだろうと思います
 主役の地板については、地板を使わない事が良いというわけではなく、少し厚め(2.5cm程度)の地板を使っていたからで、薄くて広い地板なら、使った方が良いのではないかと思われます。添え草については、主役が竹ですし、軸にも燕の他に植物が描かれていますので、この飾りの場合、添え草はおく必要性は無く、使うとすれば、添配とか小型の水石(茅舎・平溜り等)でしょうか

 個人的には、主役が面白く、珍しい夏飾りになっているので、主役を引き立たせるのには、今回のような2点飾りの方が、シンプルで主役を引き立たせることができるので、良いだろうと思います






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