2006年3月編


今月の飾り
 2005年10月の研修会より、勉強方法を少し変えてみました。それは、飾りの中で 『一番良い点』 と 『一番悪い点』 を見つけるという方法です。従来の良い点だけを見つけるという方法も、いわゆる「あら探し」になることなく、飾りの良い点が理解できる方法としては適切なのですが、飾りの悪い点を把握していく事も、ミスの少ない飾りを行う上では勉強になるだろうということで、この方法に変えました
 また、その発表方法についても、今までは、各人が順番に良い点を発言していくという方法でしたが、この方法ですと、最後の方に発言する人は、先に発言する人達の意見を耳にしてしまうので、いろいろと迷ってしまう場合もあります。そのため、今回からは、各人がそれぞれに渡された紙に、『一番良い点』と『一番悪い点』を書いて講師に渡し、最後に講師がそれを発表し、勉強をしていくという方法です
トサミズキ斜幹
紫檀平卓

掛け軸は、橋の図


添えは、柴刈り人物(備前焼)


3点飾り


 今回は、私が飾りの当番だったのですが、デジカメを忘れてしまい、我が家の床の間で研修会の飾りを再現してみました。ですから、いつもの研修会時と若干イメージは変わってしまっていますが、お許しください。また、ほぼ忠実に研修会時の飾りを再現してみたつもりです

●飾りの解説
 今回の飾りは、春らしく盆栽飾りを行ってみました。主木はトサミズキの斜幹に、軸は「橋」の図、添えには柴狩りの農夫を用いて、山へ柴狩りに行った農夫が、その帰り道に花の下で休んでいるような光景を思い浮かべるような飾りにしてみました。主木が季節感満点な木ですから、添えにはなるべく季節感が出ないように心がけ、橋と農夫を選んで取り合わせてあります。ただ、花が盛りになってしまい、時期的に少し遅いかなと少し感じています


そして、集まった結果が次のとおりです

◎一番良い点
全体の季節感が良い
取り合わせてある軸や添えとのバランスが良い
黄色い花が春らしく季節的にも色彩的にも良い

◎一番悪い点
全体の間が悪い(ちょっと窮屈すぎでは)
添えの添配が大き過ぎるのでは


等の意見が集まりました(複数回答有り)
皆さんは、どのように思われますでしょうか?
せっかくですから、下の正解を見る前に、しばらく考えてみてください。



◆ 正解 ◆
『一番良い点』については
今回の飾りで、一番良い所は季節感です。盆栽でも花物盆栽は、一番季節感があるものですから、これを利用して季節感を出している事が一番良い点で、軸や添えに季節感の無いものを取り合わせてあるのも、季節感の重複を避けるという意味でも良い点です

『一番悪い点』については
やはり、全体がちょっとだけ窮屈過ぎます。まったくダメという範疇ではなく、これくらいでも許容範囲なのですが、できるだけ席は広く使いたいところですので、主木・添えとももうちょっとだけ広く飾れば、さらに良くなります

この<間(ま)>については、写真ではわかりにくいと思いますし、私も最初の飾りを忠実に再現できているかどうかわからず、写真では非常に微妙でわかりにくいとは思いますが、ちょっと窮屈気味ではありました。指摘によって据え直した飾りは こちら になります。わずか3〜4cmほどではありますが、広げて飾ってあります



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