2005年2月編


 研修方法を少し変え、 飾られた席の良い点を見つけ出す ことになりました。これは、「ここをもう少し変えれば良くなる」とか「ここが良くない」とかのアラ探し的な勉強方法では、なかなか個々の力が伸びない為で、良い点をキチンと見極めることのできる鑑識眼(鑑賞眼)を養い、それぞれが行う飾りに役立たせることにあります

今月の飾り
富士川産梅花石
モミジ根卓
掛け軸は、鶯の図

2点飾り


●席主曰わく

 2月末の飾りなので、そろそろ実際の春を感じてもらいたいと、梅花石を主役として飾ってみました。軸は柳に小禽の図で、樹も少しだけ芽が吹いている状況で、早春を少しでも感じて頂ければ幸いです
 添えは、ない方がスッキリとして良さそうなので、今回は、この2点飾りです。以前、展示会に使った石なので、今回は平卓から根卓に変えての飾りです
 また、今回は床の間ではなく、洋間での飾りとなってしまいましたので、全体の雰囲気がつかみにくいかもしれませんので、全体の雰囲気と景色を見てください


 ということでした
 次に、研究会で研究しあったことは、概ね次のとおりです


□この飾りの良い点 については

・早春を感じさせる良い飾りである
・以前の展示会に使った平卓との調和も良かったが、今回の根卓との調和もまた素晴らしいと思った
・石も飾りも良く、何も言うことはありません。

などの意見がでました

□まとめ(全体講評) としては

 季節感については、梅花石ではちょっと遅いかなとも感じられますが、充分だろうと思われます。石の良さもさることながら、根卓の使い方も抜群に上手で、なかなかできる飾りではないと思います。平卓を使った単飾りでは、石の上品さを表現することができましたが、この根卓での飾りでは、席飾りにおける景色感の創出にプラスに働いています
 しいて言えば、主役である梅花と軸の樹が、同じ植物(樹木)同士であり、若干ダブってしまいますが、その欠点を補っても有り余るほどの良さがありますので、この軸でも充分飾りとして高度な次元で成立しています

□その他

 今回の飾りのポイントについては、やはり根卓の使い方でしょうか。このような根卓については、水盤石を飾るにしても、飾れないことはないのですが、ほとんどの場合、普通の卓の方が勝ります。かといって、台座石についても、普通の山水景状石であれば、やはり普通の卓の方が似合います。根卓の場合は、このような紋様石が一番似合い、普通の卓でなく、根卓を使うことにより、ちょっと変わった飾りになるだけでなく、バランスもとれた良い飾りになったように思います。まさに「技有り」の飾りだと思います



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