2008年8月編

今月の飾り
 2005年10月の研修会より、勉強方法を少し変えてみました。それは、飾りの中で 『一番良い点』 と 『一番悪い点』 を見つけるという方法です。従来の良い点だけを見つけるという方法も、いわゆる「あら探し」になることなく、飾りの良い点が理解できる方法としては適切なのですが、飾りの悪い点を把握していく事も、ミスの少ない飾りを行う上では勉強になるだろうということで、この方法に変えました
 また、その発表方法についても、今までは、各人が順番に良い点を発言していくという方法でしたが、この方法ですと、最後の方に発言する人は、先に発言する人達の意見を耳にしてしまうので、いろいろと迷ってしまう場合もあります。そのため、今回からは、各人がそれぞれに渡された紙に、『一番良い点』と『一番悪い点』を書いて講師に渡し、最後に講師がそれを発表し、勉強をしていくという方法です
天竜川産土破石
志那埜庵白釉隅切水盤
斑竹平卓
掛け軸は月に蜻蛉の図


添えは鷺草


3点飾り


  今月の飾りは、天竜川産の土破石を主役にした飾りです。この石を白釉の隅切水盤に据え、斑竹の平卓と取り合わせています。掛け軸は蜻蛉の図で、添えには鷺草を配した3点飾りとなっています

 今回は天竜川産の土破石を飾って見ました。掛け軸は蜻蛉で添えは鷺草になっています。よろしくお願いいたします(席主)・・・との事でした

そして集まった意見は次のとおりです

◎一番良い点
・季節感が素晴らしくて良い
・石、軸、添え草三者の取り合わせが良い
・全体の大きさのバランスが良い
・石、水盤、卓とのバランスが三位一体となっていて良い
・鷺草がこの席に良く調和していて良い

◎気になる点
・添えの地板が良くない
・水盤が少し窮屈ではないか
・掛け軸にボリュームがないので、小さ過ぎではないか(一間床には難しいのでは)


等の意見が集まりました(複数回答有り)
皆さんは、どのように思われますでしょうか?

◆ 正解 ◆

『一番良い点』については
 今回の飾りで一番良いのは石と水盤の調和です。一見すると楕円水盤に据えたくなるような石ですが、長方を使い、見事に調和させています。もちろん、卓との調和も良いです

『一番気になる点』については
 今回の飾りで、一番良くないところは添えの地板です。添え自体は上手に作られていて良いのですが、地板が良くないので、この部分が一番目だってしまいます

 この石は硬質の青石で色彩的にはあまり良くないのですが、土破としての形状は素晴らしくなかなか良い石です。主飾り部分の調和も良く、添えの草姿との調和も良い事から、添えの地板にもう一工夫欲しかったところです。掛け軸の大きさについては、勉強会ということですから、この席ではそれほどこだわる事はありません

 軸については、席主は月の軸とどちらを使うか迷ったようで、軸を    に掛け変えたのが  こちら  です。蜻蛉も悪くはありませんが、席全体の取り合わせや調和を考えると軸は月にした方が良く調和しそうです 




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