2007年1月編

今月の飾り
 2005年10月の研修会より、勉強方法を少し変えてみました。それは、飾りの中で 『一番良い点』 と 『一番悪い点』 を見つけるという方法です。従来の良い点だけを見つけるという方法も、いわゆる「あら探し」になることなく、飾りの良い点が理解できる方法としては適切なのですが、飾りの悪い点を把握していく事も、ミスの少ない飾りを行う上では勉強になるだろうということで、この方法に変えました
 また、その発表方法についても、今までは、各人が順番に良い点を発言していくという方法でしたが、この方法ですと、最後の方に発言する人は、先に発言する人達の意見を耳にしてしまうので、いろいろと迷ってしまう場合もあります。そのため、今回からは、各人がそれぞれに渡された紙に、『一番良い点』と『一番悪い点』を書いて講師に渡し、最後に講師がそれを発表し、勉強をしていくという方法です
主木は甲州野梅
鉢は信楽丸鉢
紫檀平卓
掛け軸は、鴬の図


添えは、蕗の薹

3点飾り


 今月(2月)は、一番寒い時期ではありますが、そろそろ春を感じる月でもありますから、早春が感じられるような飾りを心がけてみました。主木に甲州野梅、軸には鶯、添えに蕗の薹を使った三点飾りで、みなさんの感想や、良いアイデアがあったらお聞きしたいです(席主)

そして、集まった結果が次のとおりです

◎一番良い点
・梅の季節感が良い
・掛け軸が良い
・梅、鶯、蕗の薹の取り合わせが良い

◎一番気になる点
気になる点
・梅に花が欲しかった(咲いていませんでしたので)
・添えの地板が良くない
(形が良くない・目立つ・形の重複)
・色彩の取り合わせが良くない

等の意見が集まりました(複数回答有り)
皆さんは、どのように思われますでしょうか?
せっかくですから、下の正解を見る前に、しばらく考えてみてください。


◆ 正解 ◆
『一番良い点』については
 取り合わせの妙が良い事でした。梅・鶯・蕗の薹の取り合わせは、季節感が重複しているようですが、それほど強く感じられるものではなく、良くマッチしています。まあ、『季節感が良い』というのも、ほぼ同じような感じですが、微妙にニュアンスは違い、あくまでも『取り合わせの妙』が良いという感じです

『一番気になる点』については
 やはり重複でしょうか。主木の梅が丸鉢で添えも丸鉢、長方卓に長方的な地板と主役と添えの形状がダブっていて、一番目立つ欠点です。丸鉢の重複と卓と地板の重複、どちらが良くないかということですが、最終的には丸鉢の重複の方が良くないということになりました。これは、重複を避けるという基本的な事項ですから、こちらの方が良くないということです(私としては、地板の方が目に付くので、こちらの方が良くないと感じています)
もう一点指摘されたのが、色彩の取り合わせについてです。軸の絵や表装全体が白系統で、添えの鉢も白と、厳寒期ですから、少しでも暖かみのある色が欲しいところで、これで、梅の白い花でも咲いたら、白だらけになってしまいます(笑)。蕗の薹が少しでも開き黄色でもあればアクセントになって良かったのですが、こればかりは仕方がないですね。それでも、少しは暖かみのある色が欲しかったところです

 今回の飾りについては、久しぶりの盆栽飾りです。主木は甲州野梅ですが、正直言いまして、それほど良い樹ではありません。この勉強会は、良い飾りをするためには、どうすれば良いのか?・・・というの事をメインに行っています。ですから、盆栽が主木で飾られても、盆栽の木作りに関することでなく、あくまでも飾り方等を主に勉強しています。もちろん、盆栽が飾られた時などは、「この枝は抜いた方が良い」とか「この枝は、太らすためにもう少し伸ばした方が良い」とか「樹冠はもう少し広げて作った方が良い」等々の、具体的な話は出てきたりしますが、そんなことをここで書きましても、あまり意味がありませんので、書いていません。過去も書いていませんし、今回もこれからも書きませんので、ご了承ください。良い樹なら書くかもしれませんが、この樹ですと、あまりに書きようもなくて・・・






SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送