4月の部

床の間飾り

主石は富士川産山型石
幅×奥×高
水盤は撫で角長方銅盤
斑竹象嵌平卓
軸は雀の図


添えは丹頂草


3点飾り


 例年よりちょっと遅めの桜が4月になって、少しずつつ咲き始めてきて、いよいよ、身近に春を感じる季節になってきました。今回の飾りについては、春の訪れを感じさせるような飾りにしようと意識し飾ってみました

 今回の主役は、富士川山の山型石です。山型とはいうものの、実際は残雪の景です。春を意識すると芽吹きを感じる事ができる緑色系の石と残雪を現す石灰や石英の白の組み合わせを、すぐに思い浮かべてしまいますので、今月はそれに見合いそうな石を選んで飾りました
 この石は、富士川で青石とか蓬石と呼ばれている石で、硬度は低く石質は他の石よりも劣ってしまいますが、ジャクレも多く石灰部を良く噛んだりしますので、非常に変化の多い石です。この石も、双峰の山の中間谷部に石灰部が結構良い形に残り、新緑の山に残雪の景が良く現れていると思っています(見ようによっては滝とも見えそうですが、これほど幅広では、ちょっと難しいです)
 季節感はバッチリのこの石を、銅水盤に据え斑竹が象嵌されている卓と取り合わせてみました。卓がちょっと鈍重になため、軽やかさを感じる事はできませんが、石も割と鈍重な感じですので、取り合わせについては、まあ、こんなものかなという感じです

 軸については、ベタな雀の飛翔図です。そろそろ添え草も使える時期になってきましたので、今回は、添え草で季節感を出そうと思っていたこともあり、軸には、季節感が少なく動の物(鳥獣魚等)である雀を使い、添え草で季節感を現しています。春になり、残雪が残る山々にも緑が吹き始め、早い花が咲き出している・・・・・というような景色を意識して表現しています

 残雪の景を飾る事ができるのは4月がメインで、遅くても5月一杯といったところでしょうか。真黒石に白の組み合わせも良いのですが、春には青系統の母岩(蓬石等)が、新緑と残雪を写実的にイメージすることができ、これも一興だと思います



玄関飾り

主石は愛知川産山型石
幅×奥×高
屯洋均釉楕円水盤
竹張り机卓
添えはオオイヌノフグリ 2点飾り


 玄関飾りについては、水石飾りです

 玄関飾りは、水石と添え草の2点単飾りです。主石は愛知川の山型石で、楕円水盤に据え、小さな机卓に合わせてみました。添えには、春の草であるオオイヌノフグリを添えてみました

 この石は、10年近く前に愛知川で採石した石なのですが、鉄分が多いためかかなりの錆が浮いてきて、結構の時代が付いているように見えます。遠山型ですので、ちょっと高めの卓を使用し、添え草で季節感を出してみました。この卓は、左右の肩の部分が直角になっていて、あまり良い卓ではありません。写真で見てもわかるとおり、肩の部分が直角であると、どうしても硬く感じてしまい、水石(特に川擦れの良い石)や山野草には、イマイチ合わないのですが、合う物の持ち合わせが無いため、仕方なくこれを使っています。それと、ちょっと窮屈気味でした





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