2月の部

床の間飾り

主石は富士川産梅花石
幅11cm×奥7cm×高17cm
富士川産梅花石
桑机卓
軸は鴬の図3点飾り

2点飾り

 暦の上では4日には立春となり、春を迎えることになるのですが、上中旬はといえばまだまだ寒く、下旬になって、やっと春らしさを感じることになるのでしょう。とはいっても、少しずつではありますが、確実に陽が延びていくのを実感できる月でもあり、待ち遠しい春がそこまでやってきています

 そのような季節でもありますから、今回の飾りでは、少し春らしさをイメージしながらの水石飾りです。2月ですので、ベタではありますが梅花石を飾ってみました。この石は富士川産の梅花石で、最初の写真を見ても分かるとおり、幹があり枝がある普通の梅花と違い、【枝垂れ梅】の梅花です。この石を桑の机卓に据え軸はウグイスの軸を取り合わせた2点飾りです

 この石については、普通の梅花ではなく、前述したとおり枝垂れの梅花と見立てています。枝振りは枝垂れらしくて非常に好ましいのですが、惜しむらくは花の位置でしょうか。石の上方に良い花が咲いてしまい、良い花が出て欲しい中央部には、これといった花が無いのが惜しまれ、もう一歩という感じですが、まあ、鑑賞できる範疇ではないかと思っています

 この石に対して、中卓を合わせてみました。普通に梅の花を観賞する場合、見上げで見るのが一般的ですので、地板や平卓でなく中卓を取り合わせてあります。このようにすることにより、視線の位置も上がり、ほぼ目通しで見ることになり、鑑賞時も視線が安定しますし、石にも多少の品格が出てくることを狙っての中卓使いです

 軸については、時期ものと言うこともありウグイスにしました。この石に合いそうな画題と言えば、茅舎とか鳥・月くらいしか思いつかず、単純ではありますが、この軸にしてみました。 鳥を合わせたことにより、近景の景となり、景色の広がりを感じることはできませんが、これはこれで仕方がないところでしょう。添えについては、草物はまず合いませんので、あえて置くとすれば人物などが面白そうなのですが、合いそうな添配の持ち合わせがありませんので、2点飾りになってしまいましたが、小さめの農夫などの添配を置きたいとところでした

 今回は立ち石の梅花を、少し高めの中卓に取り合わせてみました。細身の姿石などは、中卓と取り合わせてしまうと、普通はあまり調和しないのですが、この石は、立ち石でありながらも、比較的横幅のある石ですので、卓との調和については、色彩的なバランスも含めそれほど良いとは思えないのですが、まあ許容できる範疇ではないかと思っています



玄関飾り

主石は釜無川産島型石
幅9cm×奥6cm×高5cm
瑠璃釉楕円水盤・欅隅入り地板 
単飾り


  玄関飾りについては、水石の単飾りです。今月も少し忙しい事もあり、ちょっと手抜きになってしまいましたが、釜無川産の山型石(島型石)の単飾りです

 この石は、山型とも島型とも見立てられる石で、裾の具合等を見ると、綺麗に裾をひきながら砂に収まっていない事などから、本来なら島型と見立てる石です。だからといって、島型で飾らなければならないというわけではなく、山型と島型は兄弟みたいなものですから、飾り方や添える物の取り合わせによって両者を使い分けることができますし、厳密に区分する必要も特にありません
 
 山型と島型の飾り分け方については、次のように行います
《山型》
・中卓を用いる(できるだけ目通しで見たいため)
・水盤に据える場合、普通のバランスの大きさの物に合わせる
・添えや軸は、幅広く使える
《島型》
・平卓や地板を用いる(景色的に見下げで見たいため)
・水盤に据える場合、海の情景を出すためにやや広めの大きさの物に合わせる
・添えや軸は、海に関するものなどが使える
等々です

 今回の飾りの場合は、卓は使っていませんが、普通の大きさの水盤に合わせる事で、山型をイメージした飾りにしています





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