3月上期の部

床の間飾り

主役は古谷産茅舎石
幅16×奥8×高14(台座含む)
地板は欅波形地板

軸は田園早春の図

2点飾り

 啓蟄も過ぎ、暦の上だけでなく、いよいよ春の訪れを少しづつ感じられるようになってきました。そのため、今回の飾りについても、、春の訪れを感じさせるような飾りにしようと意識して、飾ってみました

 今回は古谷産の茅舎石を主役として使ってみました。たまには台座石も良いだろうという事で、この石を地板に据え、田園早春の図を添え、ズバリ早春の田園風景を演出してみました。

 今回使用した地板は、少し厚めの欅の波形地板を使ってみました。厚みがありますので、バランス的には、少し大きめにも感じてしまいますが、まあ許容範囲の中に収まっていると思います。もう少し薄目のものでしたら、ちょうど良いバランスになるのですが、ちょうど良い大きさのものが無かった事と、石が茅舎石ですので、少しくだけた感じの材質が良いだろうと思い、欅の地板を用いています

 掛け軸は、描かれている絵が梅なのか杏なのかはっきりしませんが、田んぼの畦にも少し緑が見え始めた感じで、時期的には、まあ合っていると感じ、この軸を添えてあり、石と軸の2点飾りにしてみました

 今回の飾りのポイントは、しいて言うと、地板の使い方でしょうか。今回使用した石は茅舎ですので、卓を選択することはあり得ませんので、地板を用いる事になります。地板の使い方については、そのうち詳しく説明したいと考えていますので、今回は、ちょっとだけ説明します。地板を使う場合には、地板の大きさだけでなく厚みも重要になってきます。上に載せるものが同じものならば、薄目のものを使う時には、やや広めに感じるものを使い、厚めのものを使う場合は、薄目のものを使う場合より、小さい(小型の)ものを使うのが鉄則です。地板にも【力】がありますので、薄い地板は力が弱いので広めにし、厚めの地板は力が強いので小さめのものを使う事により、全体のバランスがとれるようになります。これは、添え草を置く時も同じで、3寸鉢を使う場合、だいたい5寸くらいの地板を使いますが、厚めの地板を使う場合は、4寸くらいでもバランスがとれる場合もありますので、大きさだけに注意することなく、厚みにも注意しながらバランスをとっていく事が重要です



玄関飾り

主石は奈良井川溜まり石
幅9×奥7×高3.5
陶翠白釉楕円水盤・屋久杉長方大撫で角地板 
単飾り


 玄関飾りは、石とのみの単飾りです。主石は奈良井川の溜まり石で、屋久杉の長方大撫で角地板に合わせてみました。平溜まり石ですので、本来なら平卓に飾りたいところなのですが、ちょうど良い大きさのものが無いため、地板を使用していますが、床の間が地板での飾りのため、重複を避ける意味でもどちらかに卓を使いたかったところで、反省しています(笑)

 今回使用した石は、巣立ち真黒に近い蒼黒の溜まり石です。ほとんど添え草は、芽も動いておらず使い物になりませんし、短冊の持ち合わせもありませんので、石だけの単飾りとなりました

 水盤の色が白という事で、少し寒々しく感じる人もいるかもしれませんが、すでにかなりの時代が付いている事と、暖かさを感じる3月になってきましたので、十分使う事ができる範疇です。とはいっても、まだまだ寒い日があったりしますので、このような溜まりを飾る場合は、あえて水を湛えることなく、いわゆる【空溜まり】にして飾ると、冷涼感も薄れますので、12月〜3月くらいは、溜まりに水を溜めずに、空溜まり状態で飾ると、鑑賞時にも良いと思います





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