11月下期の部

床の間飾り

主石は姫川土破石
幅20×奥9×高5

水盤は九輪灰釉楕円水盤
幅42×奥23
タモ平卓
軸は四十雀に紅葉の図


2点飾り


 山々を赤や黄色に染めていた紅葉も、いよいよ里に降りてきて、街中の公園や街路樹も、かなり色付き始めてきて、そろそろ晩秋かなという思いを感じさせるようになってきました
 そんなこともあり、今回の飾りは、里の紅葉をイメージしながらの水石飾りです。軸は紅葉真っ盛りらしい物をと思い、この軸に決め、軸に合わせて、主役を取り合わせる事にしました

 今回の飾りは、秋の里風景を演出する事にし、最初は茅舎石を主役にしようかなと考えたのですが、いろいろと考えた結果、土破型にしようと決め、この姫川石を主役に飾る事になりました。石に合わせて、水盤は灰釉の楕円水盤にし、タモ(たぶん)の平卓を使用しました

 添えについては、軸に植物(紅葉)が描いてあるので、草物は置くのを避け、添配も景色にあうような物の持ち合わせがないもので、今回はこの2点飾りとなりました

 今回の飾りのポイントは、色彩バランスです。最初に、この軸を使って飾ろうと思った時に頭に浮かんだのが、紅葉の赤を引きより立たせるために、瑠璃釉か織部釉の水盤を使うことでした。これは、紺色か緑色の水盤を使って石を飾れば、2点飾りではあっても、色彩的には、まあまあ良くなるだろうと考えたからです
 瑠璃の楕円では、このサイズを持っていなかったので、織部の水盤を持ち出し卓と合わせて床の間に置き、掛け軸をかけてみたら、なんと、表装が薄い緑色をしていて、見事に織部の色と色味がダブってしまいました。やはり、これでは、色彩的にも良くありませんし、何より表装と水盤色のダブりが目についてしまいます
 そのため、最終的には、水盤をこの灰釉のものに変え、今回の飾りとなりました。総体的には、可もなく不可もなくといったところでしょうか



玄関飾り

主石は三陸海岸山型石
幅12×奥6×高6.5
1点飾り
 玄関飾りについては、適期の短冊もなく、添え草もないもので、今回は石だけの飾りとなってしまいました

 この石は、探石後6〜7年を経過し、気になっている山頂左部分の色が薄いところも、経年の変化により、多少味がのってきて、少しずつ目立たなくなってきたので、今回、玄関に飾ってみました
 石については、小品ですが主峰の位置・高さも良く、左からの押しと裾の流れも綺麗でコンパクトにまとまっている感じです

 今回の飾りについては、ただの水盤(銅盤)飾りになってしまいましたので、道具の取り合わせについて考えてみます。石・水盤・卓と見ていくと、水盤が少し小さめかなとも思えますが、まあ、これくらいだったら許容範囲内と考えても良さそうです
 平卓も天板部分は薄く、水石向きに感じますが、足が全体のバランスから考えると少し太そうな感じを受けますし、足が内側に反っていることが、想像以上にこの卓を強くしていて、水盤使いに悩むところですが、今回、この卓に銅盤を合わすことにより、スッキリとした感じをもたせる飾りを行なってみました

 石の丈も間口に比べれば、高さがある方ですから、薄い水盤と取り合わせることにより、スッキリと品良く飾れているのではないかと思われます





戻る





SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送