9月の部

床の間飾り

主石:奈良井川産山型石
幅16cm×奥11cm×高19cm
丸善均釉楕円水盤・紗張り平卓
軸は月の図


添えはコガネシダ


3点飾り


 9月になりますとまだまだ残暑は残るものの、いよいよ秋の気配が漂ってきて、虫の音もセミからコオロギに変わったり、陽が徐々に短くなっていく事も実感する事ができ、季節の変わり目である事が良くわかります

 今月は、写真のような奈良井川産の山型石を飾ってみました。軸には月の図、添えにはコガネシダを添えた3点飾りです。主石の山型石は、丸善の均釉水盤に据え、平卓と取り合わせています

 この石は、奈良井川産の蒼黒ジャクレの立ち石系山型石です。立ち石が好きなので、今回はこの石を飾ってみました。山頂部がやや右に膨らんではいますが、これでバランスを崩しているほどではなく、右裾のわずかな飛び出し(引き)も、この石のアクセントになっています
 川擦れも良いですし、全体としては、まあまあ纏まりのある石ではないでしょうか

 この石を丸善の均釉水盤に据え、布張りが施されている塗りの平卓と組み合わせています。軸は時期もので月を取り合わせ、添えにはコガネシダの根洗いを添えた3点飾りです。9月は、夏から秋へ移り変わる時期ですので、初秋らしさがでるように心がけて飾ってみました

 軸は月にしてあるのですが、これは仲秋を意識したものであると言う事よりも、立ち石系の山型石には一番合う軸であると言う事で使っています

添えはコガネシダの根洗いで、やや紅葉をし始めたシダを使うことにより、初秋らしい季節感をだそうという感じです

 写真ではわかりにくいと思いますが、丸善の水盤は陶翠のような小判型でもなく、寿悦のような細身の楕円でもなく、間口の中心部分がやや広めという特徴を持っています。この石は立ち石系なので、パッと見は、やや水盤が広めに感じてしまいます。できれば、少し細めの楕円と取り合わせたいところでしたが、ちょうど良く合うものが手元にないもので、この水盤と取り合わせてあります

 もちろん、この水盤でもやや広めかなと思うくらいですが、今日範囲内に充分収まっています。少し細めの水盤と取り合わせれば、更に良くなるというレベルです。こればかりは、仕方がない事ですね


玄関飾り

主石は不明土破石
幅11cm×奥8cm×高1.5cm
外縁銅撫で角長方水盤・花梨平卓
添えはカヤ

2点飾り
 玄関飾りは、水石を主役にした2点飾りです

 この石は、産地不明の土破石で、この石を外縁の銅水盤に据え、花梨製の平卓と取り合わせてみました。それにカヤを添え、2点飾りとしてみました

 この石は、薄い土破石なので、普通の水盤ではなかなか似合わず、薄手の銅盤でなければ絶対に似合わない石です。そのため、この銅盤と取り合わせて今回飾ってみました

 添えは、たぶんイヌガヤです(笑)。林道の脇に生えていた物を持って帰り鉢に入れたものなので、種の特定は難しいのですが、カヤの仲間である事は間違いなく、とりあえずカヤとしてみました。特に好きと言うほどの草ではありませんが、丈夫なことから管理も楽で、夏から秋にかけては、まあまあ使える草ですので、2鉢ほど作っています。いわゆる雑草ではありますが、野の風情がある野趣あふれた山草です

 今は穂が開いてちょっと垂れ気味になっていますが、か細い草のわりに、以外としっかりしていて、通常はピンと直立して立っていて、この草姿はなかなか良いもので、くだけた感じのする平石系統の石に、良く似合う草です

 この時期になりますと、穂がついて初秋らしさを感じさせてくれますので、季節感を出す添えの一つとしても良いかもしれません

 この石は、かなり薄い土破ですので、本来ならスッキリと飾りたいところで、できれば切立の薄い銅盤が一番似合うのですが、これくらいのサイズで切立の長方型は、なかなか見つからず仕方がなく外縁のものを合わせています。このあたりは我慢といったところでしょう








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