7月の部

床の間飾り

主石:三峰川産滝石
幅19cm×奥13cm×高24cm
陶翠均釉楕円水盤・班竹中卓
軸は川海老の図


添えはシノブ


3点飾り


 いよいよ梅雨真っ盛りの7月になりましたが、今年の梅雨は、今のところけっこう涼して過ごしやすい日が続いていますが、これから蒸し暑くなってしまうのでしょうか・・・・・

 今月は、写真のような三峰川産の滝石を飾ってみました。軸は燕の図、添えにはシノブを添えた3点飾りです。主石の滝石は、均釉の水盤に据え、班竹の中卓と取り合わせています

 この石は、三峰川産の蛇紋岩です。蛇紋岩というと、普通は水石にならない石のように思われていますが、私の場合は、形状があれば楽しむ派ですから、蛇紋岩であろうと、形のある物を見つけると拾ってくるようにしています。この石も、滝石と大きな顔をして呼べるほどの石ではないのですが、窪んだ谷部の奥には、薄っすらと白い石灰が噛んでいて、白糸の滝のような清楚な雰囲気を持ち合わせた滝になっています

 この石を陶翠の均釉楕円水盤に据え、班竹の中卓と組み合わせています。軸は水辺の動物と言うことで川海老(正式には手長海老です)の軸を掛け、添えには水辺を思い浮かべるシダの仲間であるシノブを取り合わせた3点飾りです。滝から流れてくる水辺に手長海老が遊んでいるといった感じの風情を演出し、夏らしい水辺の景色です

 ちょっとくどいくらい涼しさや水辺を連想させるような飾りになってしまいましたが、景色的な統一感としては、それほど悪いものではありませんので、まあこれくらいでしたら大丈夫ではないでしょうか

 参考までに、石のアップの写真は  こちら  です。写真ではわかりにくいと思いますが、中央やや右に窪んだ谷部があり、滝状の石灰が噛んでいるのがわかると思います。谷部は、やや右に窪んでありますので、正面からは見えず、この写真は、やや右側から撮影したものです



玄関飾り

主石は梓川産島型石
幅12cm×奥7cm×高5cm
外縁腰紐撫で角銅水盤・紫檀平卓
単飾り

 玄関飾りは、水石の単飾りです

 この時期になりますと、山野草などを主役にした玄関飾りが楽しそうなのですが、昨月は水石の飾りをしなかったので、今月は床の間も玄関も水石飾りにしてみました

 この石は、梓川産の島型石で、撫で角の銅水盤に据え、紫檀製の平卓と取り合わせてみました。最初は、違う水盤と合わせようかと思ったのですが、意外と石に時代がのっていて、渋い感じとなっていましたので、陶器の水盤よりも銅盤の方が似合いそうだと思い、この銅盤を使っています。銅盤を使うことにより、ちょっと大人しく渋い感じのする飾りになったのではないかと思います。石自体は、主峰が中央よりになってしまい、かなり右からの押しが強い石になってしまっているので、流れの強い石になっています

 渋い感じのする石ですので、添え草で合いそうなものが見つからず、結局、水石だけの単飾りとしました。添え草でなく、銅の小さな舟でも置こうと思えば置けるのですが、銅盤を使っていますから、ちょっと躊躇してしまいました

 このような渋い飾りには、意外と似合う添えはないもので、特に添え草の場合、あまり派手なものは似合わず、色彩的にも渋い感じを受ける添え草を置きたいものですが、残念ながら持ち合わせがありません(笑)








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