6月の部

床の間飾り

主石:紀州オギ
幅60cm×奥55cm×高50cm
スズ竹地板
軸は燕の図


添えは桟橋


3点飾り


 6月になりますと、いよいよ鬱陶しい梅雨に入ります。今月は、展示会があったりするだけでなく、仕事も忙しくなってしまい、早くもちょっと疲労困憊気味です。梅雨入りまでは、もう少しだと思いますが、それまでには、せめて気分だけでも晴らしておかなければ、梅雨を乗り切ることができそうにありません(笑)

 今月は、写真のようなちょっと草物を飾ってみました。軸は燕の図、添えには陶器製の桟橋を添えた3点飾りです。主石の紀州オギは、紫泥の鉢に植えたものです

 この草は、オギの仲間で、小葉で丈も小さく、およそオギらしくないのですが、その反面、細長く垂れる風情は、涼しさとともに柔らかさも感じることができ、夏飾りのアイテムとしては、まあまあの物ではないでしょうか。今月は、この草を主役にして、軸には燕の軸、添えには桟橋を添え、水辺の景色を創出してみました。私のイメージとしては、琵琶湖の畔にある西の湖の風景という感じでしょうか・・・

 紀州オギと言いますと、これからグングンと茎を伸ばして、茎が垂れながら花穂が出る風情が良いのですが、これは晩夏になってしまい、夏飾りにはイマイチで、一見すると風知草みたいな感じの今なら夏に飾れますので、飾ってみました。

 軸は『燕(双燕)』を合わせてあります。燕は7月くらいまでは充分使える軸で、最高の旬は活発に活動する5月〜6月でしょうか。ベタではありますが、動いている動物の軸を掛けますと、飾り全体に動きと言うか躍動感が出てきますので、清涼感が欲しい夏には向きの軸でしょう

 添えは、桟橋です。この型の桟橋は、「筏」とか「八つ橋」などと呼ばれている桟橋で、大きな湖というよりも、小さな池や沼にあるアイテムで、水辺の景色を出すのには、捨て小舟などと並んで、便利な物です。今回も、捨て小舟か桟橋を使おうか考えたのですが、こちらを使ってみました

 水辺の植物であるオギと燕、それと、桟橋を今回は取り合わせてみました。たまには、このような飾りも良いでしょう



玄関飾り

主役は井戸枠
幅14cm×奥14cm×高6cm
屋久杉大隅入り地板
添えは不明草

2点飾り

 玄関飾りは、井戸枠を主役とした2点単飾りです

 水石メインのHPですから、本来ならどちらかに水石を使いたいところなのですが、今月は、床の間にも玄関にも水石を使わず飾ろうと思いまして、このような飾りをしてみました

 捨て小舟を主役にでもしようかと考えたのですが、どうせなら変わった飾りをしようと思い、井戸枠を主役にしてみました(笑)。最初は、これだけでいこうかなとも思ったのですが、あまりにも渋すぎるし、井戸ですから涼しさはあっても、ただそれだけになってしまいそうで、ちょっと暗いイメージもありますので、草物を添えて、ちょっと明るく華やかにしてみました

 この井戸枠は、文人盆栽の添えに使おうと思って、以前に注文しておいたものです(とは言え、無料で貰ってしまったのですが・・・)。床の間では添えにしかなりませんが、これくらいの小さなスペースでは、充分主役として機能しています

 添えの草は、名前がわからないのですが、園芸店で購入したものですし、野外では見たこともありませんので、園芸種だと思うのですが、小葉で這い性ですから、添えには仕えそうです。今春購入したばかりですので、まだあまり広がっていませんが、自宅で楽しむのだったら、これくらいでも充分楽しめます。実際は、少し大きめではありますが、葉の広がりが、まだ少ないので大丈夫でしょう

 今回、このような飾りをしてみて思ったのですが、井戸枠も主役として飾っても、なかなか渋くて良いですね。ただ、ちょっと渋すぎるし、特殊な物ですから添えに何を使って良いのか、ちょっと迷ってしまいますが、面白いと思いました








SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送