1月の部

床の間飾り

主石は三陸海岸産山形石
幅 ×奥×高
水盤は一弘瑠璃釉楕円水盤・紫檀平卓
軸は旭日の図


2点飾り


  謹賀新年

 あけまして おめでとうございます
 本年も よろしくお願いいたします

 今年の正月は例年にないくらい、暖かな正月になり、体がちょっと不調な私には、休養を摂るのにも絶好の天候になりました。久しぶりに落ち着いた正月となり、ゆっくりと静養することができました。こんな感じで冬が過ぎてしまえば良いのですが、これからきっと寒くなってくるのでしょうね

 今月の主役は、三陸海岸産の山形石です。写真でもわかるように、非常に丈のある石で、かなり変わった石だろうと思います。この石を一弘の楕円水盤に据え、紫檀製の平卓と取り合わせてあります。軸はベタですが正月らしく旭日の図の2点飾りとなっています

 この石は、三陸海岸産の灰黒系の石ではありますが、かなり緻密で硬質な石です。景色は見てのとおり非常に丈のある山形石になっていて、日本の景色よりも中国の桂林を彷彿させるような山で、なおかつ、それを抽象化したような景色になっていて、かなり変わった石だろうと思います。変わっているという意味では、私好みの山でもあり、主峰右からの押しと左へのわずかな流れも調和がとれていて、バランス的にもちょうど良い具合になっています。単純化された山ですから、落ち着いた感じを受ける石です

 水盤は瑠璃釉の楕円水盤を使っています。本来なら撫で角の水盤に合わせたいところなのですが、そうそう持ち合わせがないため、我慢して楕円水盤に据えています。石の流れの働きが、やや左手前に向かってきているため、楕円ですとちょっとだけ違和感を感じてしまいます。長方でも良いのですが、長方は青磁釉のため正月には不向きですから、仕方がなくこの水盤に据えています。卓は紫檀製の平卓を取り合わせてあります

 軸は、旭日の図です。毎年正月飾りに使っているので、今年はそろそろ変えようかなとも思ったのですが、なかなか似合うものもなく、今年もこれを使っています

 添えについては、草物でも置こうか、正月らしい添配でも置こうかと迷ったのですが、玄関の飾りがかなり正月らしくしてありますので、床の間でも同じようにしてしまうと、ちょっとくどすぎるのではと考え、こちらはシンプルな2点飾りにしてあります。最初は万年草でも置こうかなと考えたのですが、あまりに渋すぎて、とても正月らしい飾りにはなりませんので、2点で良かったのではないでしょうか
 今回の飾りについては、茅舎石を使い、変わった飾りでもしようかなとも思ったのですが、なかなか良い取り合わせが浮かばず、こんな感じになってしまいました。今になって考えますと、やはり主石を茅舎石にして、変わったものにチャレンジしておくべきだと思いましたが、これこそ後の祭りです。来年の新年には、ちょっと変化をつけたいと思います



玄関飾り

主役は翁像(能人形:彩色土人形)
杉地板
添えは屋久島ヤブコウジ

2点飾り

  玄関飾りは、翁像を主役にヤクシマヤブコウジ添えた2点飾りです。主役の翁は、いわゆる土人形です。少しでも正月らしさをだそうとヤクシマヤブコウジを添え2点飾りとしています

 翁については、正月限定で催される能の題で、能人形の中でも一番正月らしい題目です。気の利いた人の飾りには、たまに能人形などが使われたりしますが、出猩々や羽衣などが使われる事が多く、翁については使われる事は少ないのですが、本来の正月飾りであれば、やはり翁が一番良いのではないかと思っています

 この翁については、間違いなく能人形の翁だと思うのですが、肝心の能面がありません(笑)。この人形は、500円程度で求めた中古品なので、能面はどこかにはぐれてしまったのでしょう。面が無くてもなんとなく華やかさや雅やかさを感じることはできますので、面が無くても購入して使っています

 また、能人形というと格が高い物ですから、紫檀の地板を使う人が多いのですが、能人形を飾る時は、やはり白木の地板が一番似合います。これは、姿石についても同じで、能を舞っているような姿石を飾る場合に限り、白木の地板が最高に取り合わせになります。とは言いましても、白木の地板というのは使い道が少ないのも現実でして、水石・盆栽・山野草などは、ほとんど合いませんし、添配類についても、能人形くらいしかありません。この使い道の少なさが、なんとも惜しいです

 今回は、この翁にヤブコウジを合わせてみました。新年早々、ちょっと変わった飾りです。能というと、すぐに松が思い浮かべられ、松の大型盆栽に能人形というのが、恐らく一番合いそうに思っているのですが、それはそれで、違う機会にでも挑戦することとし、今回は、能人形を主役にし、ヤブコウジを添えるというちょっと変わった飾りです

 玄関は狭いスペースですから、能人形をど真ん中に置くというのが、最初は一番良いと思ってやってみました。これはこれで、シンプルで品もありなかなか良い物でした。ヤブコウジは床の間の添えに使おうかなと考えていたのですが、試しに玄関に添えてみたところ、こちらも華やかさも増して良いかなと考え、結局、玄関に添えることにしました
 能人形を主役に、ヤブコウジの添えということで、頭の中で想像すると違和感がありそうですが、これなら、まあまあ良い雰囲気ではないでしょうか? 新年早々、プチチャレンジをしてみましたが、皆さんの見る目は、どうなんでしょうか?









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