10月の部

床の間飾り

富士川産山型石
幅17cm×高17cm×奥11cm
九輪灰釉楕円水盤・紫檀平卓
軸は月の図


添えは風知草


3点飾り


 厳しかった残暑も完全に終わりいよいよ10月に入りました。ススキの穂も伸び出してきましたし、高い山ではチラホラと紅葉し始めて秋の訪れを感じさせます。秋刀魚が美味しい季節になり、おまけに今年も安いので、我が家では食卓の常連になりつつあります(笑)。9月の終わりにはいきなり寒くなって、こちらでは最高気温が16〜17度などという、秋本番の気温になり、このまま寒くなってしまうのかと心配していたのですが、その後は平年並みに戻り、過ごしやすい季節になってきました

 さすがに日は短くなってきましたが、秋の長雨が終われば、また石が拾えるチャンスがくるかもしれませんので、愛石家のみなさんは興味深く天気予報を見ている事でしょう

 今月の飾りは、富士川産の山型石を主役にした飾りです。この石を九輪の灰釉水盤に据え、紫檀の平卓と合わせてみました。軸は月の図、添えには風知草を添えた3点飾りです

 この石は、スクッと立ち上がったような感じのする山型石で、地元では蒼龍と呼ばれている石質のものです。蒼龍石でも色がやや薄めのタイプで、もう少し濃い目のものであれば良いのですが、こればかりは仕方がありません。この石を楕円水盤と平卓と取り合わせてみました。左裾が浮き気味なので、もう少し全体を沈める事ができれば良いのですが、底が当たってしまいこれ以上沈めきれません。山頂周辺部についてもキレが甘い感じがするなど、けっこう不満がある石ですが、家で楽しむくらいならこれくらいのものでも充分でしょう

 軸は月の図です。今月この石と取り合わせるのに適当なものを持っていないため、便利掛けの月を使っています

 今回の飾りでは添えが難しいところでして、山に月ですから、添えにはできるだけ季節感を感じる事ができる草物を添えたいと思ったのですが、なかなか良い物がなくこの草を添えてみました。この草は風知草でも矮性の物らしく姫風知草と呼ばれているものかもしれませんが、正確にはわかりません。それでも、葉がわずかずつでも黄葉してきましたので、なんとか季節感はありそうです


玄関飾り

主石:奈良井川産滝石
幅10cm×高6cm×奥8cm
とうてつ紋銅楕円水盤・紫檀平卓
添えはコガネシダ


2点飾り


 玄関飾りは、水石に添え草を添えた2点飾りで、添えはコガネシダです

 この石は、奈良井川産の滝石で、この石を銅の楕円水盤に据え、紫檀の平卓と取り合わせてあります。添えは台湾オギです

 滝石と表示はしたものの、実際は滝が無く谷部だけがあるという空滝(からたき)になっています。右の副峰のボリュームが少ないため、滝石と言うよりも山に近いのかもしれませんが、まあどちらでも良いのでしょうが、せっかく秋に飾るのですから、滝石として見立てたものです(笑)。川擦れの良さと谷部の深さが見所となっています。この石を銅の水盤に据え、平卓と合わせてあります

 この主飾りに対して、添えはコガネシダを添えて2点飾りとしました。夏の間青々と茂っていたシダですが、ここにきてやや色付き始めてきて季節感が出てきました。鉢形がイマイチではありますが、まあこんなものでしょう








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