6月の部

床の間飾り

千軒溜まり石
幅24cm×高11cm×奥15cm
陶翠呂均釉楕円水盤・紫檀平卓
軸は柳に蛍の図


添えは八ッ橋


3点飾り


 
 いよいよ6月に入り、梅雨入りの時期になりました。すでに本州の大部分でも梅雨入りをし、いよいよ鬱陶しい季節になってしまいました。いつもなら、初夏らしくもう少し暑い日があっても良いのですが、今年は肌寒い日が多く、どのような梅雨になってしまうのか、ちょっと心配になってしまいます

 あまり、不順な天候になってしまいますと、農作物への被害が心配されるのですが、「降る時は降る」「暑くなる時は暑くなる」という、いわゆる平年並みの気候になってもらえるのが一番ではないかと思います。特に、今年はバイオエネルギーによる穀物の燃料転化とそれに伴う食糧不足が世界的にも問題になり、食糧危機は確実に近づいています。日本もいつ食糧危機が訪れないとも限りませんので、安定的な食糧供給と自給率の向上を考えますと、異常気象になるのは避けたいところです

 今月の飾りは、知内川産(千軒石)の溜まり石を主役にした飾りです。この石を緑寿庵陶翠の呂均釉楕円水盤に据え、紫檀の薄平卓と取り合わせています。軸は柳に蛍の図、添えには陶器製の八ッ橋を添えた3点飾りです

 この石は、ジャクレが効いている千軒石で、千軒特有の白い部分もあるのですが、だいぶ時代がついてきたようで黒ずんできてあまり目立たなくなってきました。溜まり部分はまあまあ良いですし、右端の突起状の出っ張りも意外と効いていて面白い石になっています。前面が奥に逃げているのがやや難点ではありますが、全体としては、まあまあ纏まっている石です

 水盤は呂均釉の楕円水盤に据え、紫檀の薄平卓を使って飾ってあります。やや水盤が大きめですが、このサイズの下を持っていませんので、広めではありますが我慢です

 添えは八ッ橋で、軸は柳に蛍の図です。溜まり石に合わせてこの添えと軸を取り合わせてみました。そろそろ梅雨入りを迎えて蛍の最盛期を迎えますので、季節感や景色感は良く、やや落ち着いた渋い感じになっていると思います


玄関飾り

主石:奈良井川産山型石
幅11cm×高6cm×奥5cm
獅子丸黄釉楕円水盤・紫檀平卓
添えは不明草


2点飾り


 玄関飾りは、水石に添え草を添えた2点飾りで、添えは不明草です

 この石は、奈良井川で採石した山型石です。この石を黄釉の楕円水盤に据え、紫檀の平卓と取り合わせてあります。添えは種名がわからない草です。購入してきたもののため正式な種名は不明で、とりあえず不明草としておきます

 この石は、左方に主峰を持つ山型ですが、右へ緩くうねりながら流れてい所に特徴があります。川擦れもそこそこ良く、谷部が窪んでうねっているところが、何とも言えず良い感じはないかと思っています

 主飾り全体のトーンが落ち着いて渋い感じになっていますので、今回はやや明るめの鉢を用いて作ったこの草を添えて、ジメジメとした梅雨を吹き飛ばすようなイメージです

 夏は天付きの草が美味しいのですが、このように明るめの草もなかなか美味しいです!。ところが、明るく見える草というのもなかなか少なく、黄色や銀色系統で締まって作れるような草はほとんど無く、この草は夏には良さそうに思っています








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