5月の部

床の間飾り

天竜川産山型石
幅26cm×高11cm×奥13cm
志那埜庵白釉楕円水盤・紫檀平卓
軸は紋黄蝶の図


添えは万年草


3点飾り


 
 3月から忙しさが続いているのですが、今月下旬になれば少しは楽になりそうで、ちょっとホッとしています。5月といえば少しずつ陽も長くなるし、暑くなく寒くなく新緑も素晴らしく生命の躍動感を感じさせる、一番良い時期ではないでしょうか

 探石にも絶好の日和となってきましたが、川によってはまだまだ雪代が多い場所もありますが、月末にでもなれば、どこでも探石ができるようになり、いよいよ探石シーズン到来といった感じです。とりあえず、GW中には東北方面に遊びに行きがてら、いくつかの川を探ってみたりして、ほんの少し探石気分を味わってきましたが、思いもよらぬ良い川を発見でき、これが一番大きな成果となりました(笑)。この川には、次の機会にでも再訪してみたいと考えています

 今月の飾りは、天竜川産の山型石を主役にした飾りです。この石を白釉楕円の水盤に据え、紫檀の平卓と取り合わせています。軸は紋黄蝶の図、添えには万年草を添えた3点飾りです

 この石は、天竜川産の錆を吹く蒼黒石です。水石を始めた初期の頃に拾った石ですので、うちではかなりの古株になり、だんだん味が良くなってきました。石自体の変化はまあまあバランスが良く、左の主峰と右の2つの副峰とのバランスも悪くないのですが、右裾が逃げている事とやや副峰部分の力が強いのがマイナス要素となっています。とは言え、逃げ自体は致命傷ではありませんので、我慢して見る事にしています

 卓は紫檀の平卓を使って飾ってあります。石が蒼黒系統なので白釉の水盤との調和もまあまあ良く、まあ、普通の飾りとなっています

 軸は、紋黄蝶の図です。春から秋まで使う事ができる軸ではありますが、やはり春先の4月〜6月くらいが使い頃で、蒼黒の渋い系統の石ですので、明るく華やかな彩りを添える事ができ良く似合っていると思います

 添えは万年草です。正式名は何というのか忘れてしまいましたが、とりあえず万年草としておきます(笑)。この草の良いところは、何と言っても草姿にあります。平たく小さく作る事が簡単にできますし、おまけに多肉植物みたいな感じで乾燥にも強いため、薄い浅鉢に作る事ができますので、平の添えを使いたい時に非常に重宝します

 今回のように少しボリュームのある石から、立ち石系の石まで良く調和しますし、一年中使う事ができますので、何とも便利な草物です。大きさを変えて3鉢ほど作っていますが、この鉢が一番持ち込みが古く、鉢こぼれまでしてきているのも、なかなか渋く調和しているのではないかと思っています

 今回の飾りでは、軸が紋黄蝶ということで、やや華やかな感じを受ける軸でしたので、季節の花物よりもこのような渋い物の方が良く似合いそうです


玄関飾り

主石:犀川産溜まり石
幅10cm×高3cm×奥7cm
志那埜庵瑠璃釉長方水盤・紫檀平卓
添えはキリンソウ


2点飾り


 玄関飾りは、水石に添え草を添えた2点飾りで、添えはキリンソウ(たぶん)です

 この石は、犀川で拾った溜まり石です。この石を瑠璃釉の長方水盤に据え、紫檀の平卓と取り合わせてあります。添えはキリンソウす。たぶんキリンソウだと思っているのですが、比較的高山にある林道脇で採取したものなので、○○キリンソウというものかもしれませんが、とりあえずキリンソウとしておきます

 この草も持ち込み古いもので、茎の形状からしてなかなか勝手の作りづらい草ではありますが、春から秋まで石の形状を問わず使える便利な草ですので、やはり数鉢作っているもののうちの一つです

 肝心の石ですが、いわゆる薄溜まりで溜まり自体の深さは数mmしかなく、溜まりそのものを鑑賞するのではなく、石の形状・溜まりのバランス・石質・全体の雰囲気などを総合的に楽しむ感じの石です

 石の厚みがやや厚いので、もう少し深めの水盤にでも飾ればすこしは見栄えも変わってくるのでしょうが、なかなか持ち合わせもないので、この飾りになってしまいましたが、飾りとしてはイマイチでしたね(笑)








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