2月の部

床の間飾り

主石:奈良井川土破石
幅18cm×奥12cm×高5cm
銅撫で角水盤・黒檀平卓
軸は蕗の薹の図


添えは茅舎(陶器製)


3点飾り


 
 つい先日正月を迎えたばかりだったと思うのに、すでに2月に入りました。立春を迎えたものの、まだまだ陽気は寒中という感じですが、今月の中旬を過ぎる頃になりますと、梅の花もほころび始め寒さも緩んできて春の兆しを感じる事ができるようになります
 さすがに寒中は、寒さもさることながら風の冷たさが酷いため、探石という気分ではありませんが、これからは、少しずつ河原歩きができるようになってきそうです

 今月は、写真のような奈良井川の土破石を飾ってみました。軸は蕗の薹の図、添えには茅舎を添えた3点飾りです。主石は、銅の水盤に据え、平卓と取り合わせています

 この石は、奈良井川産の真黒石で、10数年前に拾ったこともあり多少時代感はついてきました。山部分の形状も面白く破面とのバランスもまあまあ良く、川擦れもかなり効いていますので、いわゆる通人好みの石です。破面自体はピタリと決まってはいるのですが、先端部がややダレているのが惜しいですね。この石を黄銅の長方水盤に据えてみました

 卓は黒檀の薄平卓で、シンプルなものです。やや卓が大きめではありますが、まあ許容範囲といったところでしょうか。シンプルな卓にシンプルな銅盤、さらにシンプルな石という事で、かなりスッキリとした飾りになっています

 軸は、蕗の薹の図です。この時期に使えそうな植物関係のものとなると、蕗の薹・福寿草・梅くらいのものでなかなか良い物が無いのですが、今回は蕗の薹の軸を合わせてみました。とりあえず、これで季節感はバッチリでしょう
 添えは茅舎です。土破石・蕗の薹となりますと、平地の農村風景という感じになりますので、それに似合いそうなものとなると、茅舎・井戸側・鶏などのようなものが景色的には良く合いそうです。今回は、やや小さめではありますが、陶器製の茅舎を取り合わせてみました

 やや小さめな茅舎ではありますが、私が持っているこれより大きいものでは、ちょっとバランスが良くなく、井戸側ですと大きさがピッタリ良いのですが、銅盤に銅の添配ではダブってしまいますので、やや大きさに不満はあるものの、この茅舎を添えてあります

 この時期は、春を感じさせる飾りにしたいので、早春としインパクトのある蕗の薹・福寿草・梅などが最適で、まだまだ寒さは続くものの、これらのものを見ますと、春の訪れをホッと感じさせますので、なかなか良いものです。実のところは、本物の蕗や福寿草を使いたかったのですが、蕗は薹が付きませんでしたし、福寿草は昨年から地植えにしてしまいましたので、今年は軸で我慢ですね(笑)


玄関飾り

主石:津谷川産山型石
幅13cm×奥8cm×高4cm
外縁腰紐銅撫で角水盤・紫檀平卓
添えは寒菊


2点飾り


 玄関飾りは、水石に添え草を添えた2点飾りで、添えは寒菊です

 この石は、宮城県の津谷川で拾った灰黒石ですが、少し時代もついてきましたので、今回飾ってみました。撫で角外縁の銅盤に据え、紫檀の平卓と取り合わせてあります

 主石が薄目の遠山石ですので、立ち気味の添えが良いだろうと寒菊を添えてあります。この寒菊は正月に使う予定で挿しておいたものですが、正月に間に合わなかったため今月使いましたが、いかんせん「間に合わせ」の感は拭えず形もイマイチなのですが、枯れ木も花の賑わい・・・と、せっかく挿し芽をしておいたので、とりあえず添えてあります

 これなら添えなくても良かったのかもしれませんが、霜にもあたらないようにわざわざ玄関で管理していたこともあるので使っています(笑)








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